実装技術3月号2013年特別編集版

実装技術3月号2013年特別編集版 page 17/38

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15最近のプリント配線板技術の動向プリント配線板技術34要求特性は材料の選択、プロセスの構築の上で矛盾するところもあり、すべてを実現することは大変困難なことであるが、多くの技術者の知恵により、特性を満足す....

15最近のプリント配線板技術の動向プリント配線板技術34要求特性は材料の選択、プロセスの構築の上で矛盾するところもあり、すべてを実現することは大変困難なことであるが、多くの技術者の知恵により、特性を満足するものが次第に実現している。   高密度化の傾向1) プリント配線板は搭載する部品の影響は大きいが、特にLSIの変化の影響は大きい。表1はITRS2010版(2011 版は未発表)による半導体チップのロードマップとそれによるプリント配線板の変化を要約したものである。プリント配線板へのクロック周波数を2016 年で46.1GHz を想定している。チップ上のトランジスタの搭載数は飛躍的に大きくなり、チップよりのI/Oピンは増加するが、チップの大きさはほとんど変化しない。このため、I/Oピンの密度は大きくなり、微細配線が要求されることになる。 これらのことはプリント配線板であるパッケージ及ぶマザーボードの配線ルールに影響する。表1に示したように、すべての点で微細化が進行している。搭載ゲート数とI/O ピンとの関係として表2 のようなRENT の経験則があり、集積度が増加している中ではI/O ピンは増加の傾向にある。 ビア径、ビアランド径はより小さくなることが望まれ、表3のごときものが考えられる。 最近のパワー系のプリント配線板では高電圧、大電流のモジュールとする事が望まれ、そのプリント配線板についても特別な考慮が必要であり、さらに、このパワー系プリント配線板に高速の制御系が組み込まれた微細配線のプリント配線板の必要性も大きくなっている。   プリント配線板の電気特性 1) プリント配線板には電気特性、機械的特性、化学的特性、実装性など多くの特性が要求される。この中で電気特性は重要である。プリント配線板の上を伝搬する信号は、年々、高周波化し、十数GHz オーダーになっており、さらに、矩形波パルスのため、呼称周波数より、数倍以上の高調波より構成するので、この周波数の忠実な伝送が必要なこととなる。 電気特性として求められるものは次の通りである。1.特性インピーダンス 高周波伝送の基本回路は図1に示すものである。髙木技術士事務所表3 プリント配線板の配線ルールの変化図1 高周波伝送ラインにおける導体回路の等価回路表2 RENTの経験則:インダクタンス /m:直流抵抗 /m:コンダクタンス /m(=直流漏洩抵抗の逆数):キャパシタンス /mLRGC信号信号ラインGND、YCCC G Zr 負荷R L