実装技術1月号2013年特別編集版 page 41/62
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475.ヒント④ ファンクションテストが抱える課題 ファンクションテストは、各企業、各製品ごと作る独自のテスト手法である。エレクトロニクス産業の初期の時代では、多くのシステムは単純な構成で部品点数も少なか....
475.ヒント④ ファンクションテストが抱える課題 ファンクションテストは、各企業、各製品ごと作る独自のテスト手法である。エレクトロニクス産業の初期の時代では、多くのシステムは単純な構成で部品点数も少なかった。そのため、テストプログラムを簡単に短期間で開発でき、システムの機能テストを実施することができた。●検査範囲、合否判定が設計者に依存する 今日でも多くの企業では、このようなシステム全体のファンクションテストを実施している。しかし、現在ではシステムが複雑になり、ファンクションテストの開発には長期間を必要とする。テストプログラムによる故障解析は、設計者に依存する独自のテスト手法であるため、検査範囲や合否判定基準は設計者に依存する部分が多く残る。また、ファンクションテストでは、故障診断が非常に難しく、故障している部品やピン番号を特定するには、設計者の情報と技術スキルが必要となる。 このような理由により、簡易的なファンクションテストを基板レベルで実施するケースがある。検査範囲の細分化によって、テスト準備と故障診断を実行しやすくなる。しかし、今日の急激なICの集積度増加により、基板レベルのファンクションテストにおいても、システムレベルで遭遇する課題に直面している(図5)。●システムスピードや特殊なシーケンス 下で発生する不良を検出できる 製造ラインにおいて、ファンクションテストは、ストラクチュアルテストの次のステップとして実施され、動作上の問題点(システムスピードや特殊なシーケンスの下でのみ発生する問題点)の不良を検出することを目的としている。ファンクションテストの特徴として、設計変更に対して対応できないことである。小さな設計変更でさえ、苦労して開発したテストプログラムが無駄になってしまう。その上、ファンクションテストでは、製造上の不具合に対して故障箇所を明確に特定できないため、フォルトカバレッジが低い可能性がある。 ファンクションテストプログラムと故障診断は、一般的には製品の設計者が用意することになる。しかし、多くの企業では設計者のリソースが不足しており、詳細なピンレベルにまで落とした故障解析は不可能であることが多い。その結果、設計者は製品のプログラムの設計、テストプログラムの設計を行い、さらに設計者が自ら故障解析を行う状況になっている。また、製品の検査が未知の部分が残ってしまうため、製品の品質と信頼性を引き下げることになってしまう。図5 基板の高密度化により複雑化するファンクションテストファンクションテストプログラムファンクションテストプログラム同じ面積の基板開発規模が急激に増加高機能化以前のシンプルな基板構成現在の高密度基板検査対象がシンプル検査対象が複雑化合否の判定基準は?表1 インサーキットテストの特徴と課題インサーキットテストの特徴インサーキットテストが抱える課題