実装技術12月号2012年特別編集版 page 25/42
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23TSVによる3次元実装の動向3 次元実装の最新動向を探る長野実装フォーラム51300本を8mm前後の幅に収めることは不可能ではない。このバスに流れる信号は100MHzなので、電力的にはそれほど大きな負担にはならない。 ....
23TSVによる3次元実装の動向3 次元実装の最新動向を探る長野実装フォーラム51300本を8mm前後の幅に収めることは不可能ではない。このバスに流れる信号は100MHzなので、電力的にはそれほど大きな負担にはならない。 消費電力が大きなファクタにはならないPC用途にはこの2.5D が適していると考えられ、マイクロンはIBMと共同で図6のようなTSV化積層DRAMとプロセッサを有機基板上に2.5D 化して、PC 用やサーバ用の128GBの大容量メモリシステムをハイブリッドマイクロキューブ(HMC)として発表し5)、従来のメモリシステムに比べてサイズが10%、ビットあたりの電力も10%になったとしている。HMCは並列動作のために積層DRAMの下にロジックチップを置いていて、TSVの数や配置は不明である。またハイニックスはTSV化メモリを3Dと2.5D用に発表している。 マイクロバンプと ハブリッドボンディング ワイドIOなどの開発でTSVの必要数が増加して、必然的にバンプピッチが小さくなり、フリップチップ時代は150μm以上だったピッチは最近は40~50μ m 前後になりつつあり、従ってバンプ直径は20 ~25 μ m 程度が標準になりつつある。微小ピッチでははんだ材(熔融金属)が隣のバンプと接触するのを防ぐためはんだ量は少なくなるが、バンプ高さを保持するためには図7(a)に示すように、棒状の銅ピラー(柱)をたて、はんだ材には主としてSnを使う。他にSnAg、Au、Inなども報告されている。 Sn はボンディング時にCuと合金を作り、少量のために図のように全体がSn-Cu のIMC(金属間化合物)になり、一般に融点が高くなる。従ってボンディング後は再度融点まで上げてもSnは熔解しない。チップを有機基板へボンディングする場合は基板の凹凸を吸収するためにCuピラーを更に高くする。それらの例を図7(b)にしめす。 3D デバイスの積層にはチップ-チップ(C to C)、チップ-ウエハ(C to W)、ウエハ-ウエハ(W to W)が提案されているが、歩留まりとコストを考えるとC to W が現実的であり、今後はマイクロバンプ付きチップをウエハ、またはウエハ上のチップにボンディングするのが標準となるであろう。マイクロバンプの大きさから見てチップ間の隙間が数μ mまで狭くなると、従来の液状アンダーフイルの注入は困難になる。そのためボンディング前に下側ウエハに接着用の液状樹脂を塗布し、または樹脂フィルムを貼付しておき、ボンディング時の加熱により軟化して低粘度になり、ボンディング終了後硬化してそのまま間隙を保護する。上側チップに樹脂を着ける工法も提案されている。これらのプロセスをハイブリッドボンディングと呼び、加熱温度、硬化プロセスなどが検討されている。今後は恐らくボンディングの標準工程となるであろう。(a)チップ用銅ピラーバンプ(Cu-Sn)、径20μm、ピッチ40μm(b)基板用銅ピラーバンプ(Cu-Sn)、高さ50μm、ピッチ80μm図7 マイクロバンプとボンディング状態