実装技術10月号2012年特別編集版 page 23/48
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概要:
213次元LSIの車載応用に向けたTSV応用デカップリングキャパシタ電子部品技術2図1b と同様だが、パスコン層に多重化の制御を行わすこと、たとえば高温まで動作する異種半導体によるバックアップ回路(白色部分)を集....
213次元LSIの車載応用に向けたTSV応用デカップリングキャパシタ電子部品技術2図1b と同様だが、パスコン層に多重化の制御を行わすこと、たとえば高温まで動作する異種半導体によるバックアップ回路(白色部分)を集積することなどによって、機能安全性を高めることができる。ソリッドステート集積による部品間接続や、ヘテロ積層による処理多重化/多様化などは、3次元LSI特有の利点として、機能安全のみならず新機能の実現に寄与すると思われる。[ 複合センサ+アンプ+通信回路] などの集積もその例である。 これらのアイデアはいずれも前述の市場要求に合致しているため、近年、車載電子機器のおいても3次元集積化への要求が高まってきている。 特徴とその優位性 今回開発したTSV(シリコン貫通ビア)を利用したデカップリングキャパシタは、特に車載環境など電源が不安定な環境で低電力設計されたLSIを安定して動作させるためのアイデアで、デカップリングキャパシタを含む低インピーダンスのSi インターポーザを狙ったものである(今回は試作の都合で、デカップリングキャパシタのウエハとSi インターポーザのウエハを別々に試作し積層したが、本来は1枚のウエハにインタポーザとデカップリングキャパシタの機能をもたせるのが合理的であり、今回の試作においても同一プロセスで試作できることを意識した)。 その具体的なデバイス例として、図2に示すようなデジアナ混載3次元画像センサモジュールを開発している。イメージセンサは、相互干渉のない安定した多電源の供給ができて初めて所定の性能が発揮されるデバイスであるため、リーディングデバイスとしては最適であると考えた。 また3 次元デバイスは、3 次元化された後での動作不安定はその解析性の悪さから致命的であるので、設計時に十分マージンをもって安定動作をさせる考慮できるか課題になる。 図3aに、今回試作したTSV型デカップリングキャパシタの構造を示す。通常のTSVに高誘電体膜を挟み込んだ同軸構造をもち、パスコンを形成する。 図3bはそのレイアウト(16セルが並列な構造である)、試作の断面写真、試作ウエハの全景写真である。技術研究組合 超先端電子技術開発機構(ASET)図2 デジアナ混載3次元画像センサモジュール概要図3 TSV型デカップリングキャパシタの構造とTEG試作図3a 図3b