実装技術8月号2012年特別編集版

実装技術8月号2012年特別編集版 page 33/48

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47V-Comm によって、デザイン、生技、組立各部門から組長クラスの熟練メンバによってコンカレントエンジニアリングが推進されている。これによって、むだの徹底排除とともに精度の高い整合、高スピード化実現のため....

47V-Comm によって、デザイン、生技、組立各部門から組長クラスの熟練メンバによってコンカレントエンジニアリングが推進されている。これによって、むだの徹底排除とともに精度の高い整合、高スピード化実現のための垂直立ち上げ(フロントローディング化)を可能にしている。 コンカレントエンジニアリングとは、図3のように製品の開発工程に際して、その企画、設計、製造、販売、サービスなどの各工程を同時に、しかも並列に進行する形態をいう。特に、異業部門における同一時刻でのパラレル(並列)作業が推進でき、作業の統合化及び効率化を図ることが可能となる。このコンカレントエンジニアリングは『コラボレーション(Collaboration)』と同義で扱われる。 図3 の横軸は、デザイン、試作、製品設計、金型設計、生産加工といったモノづくりのプロセスを示す。縦軸の上部は各プロセスにおける自動車の外観関係(ボディ、ボデー)、下部は自動車の内部関係(エンジンやシャシー、足回りなど)を示す。『3 次元ソリッドCAD / CAE / CAM / CAT /Network システム』をプラットフォームの中核ツールとしたとした『PLM(Product Lifecycle Management)』データベースによる基幹システムである。 また以下のように構成され、かつそれらが連携している。(1)DMU(Digital Mock Up,デジタルモックアップ)(2)CAS(Computer Aided car Styling)(3)V-comm(Visual & Virtual communication の略、図  4 破線):コンピュータ設計・製造支援システム(4)CASE(Computer Aided Simultaneous Engineer-  ing):部品設計と金型設計の同時並行進行 このように、デザインのスタートからフィニッシュまで一貫したデジタル情報を駆使し、CAE(Computer AidedEngineering)化を実践する。 またデザイン部門内だけでの話し合いではなく、PLMデータベースを経由して後工程の設計部門や海外のデザイン部門とのグローバルで密接なコミュニケーションも行う。 現在すでに、クレイモデル製作による『現実モデル時代』から、クレイモデルレスのバーチャル(仮想現実)の『デジタル情報時代』に移行している。 今日の自動車開発では、企画後18 カ月の開発期間が必図4 新車開発の全工程を短縮するためのコンカレントエンジニアリング1)