実装技術8月号2012年特別編集版 page 31/48
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45ていくことが暗に秘められているのである。 つまり、トヨタグループでは、日本に一極集中したデザイン部門における従来のモックアップなどの人手を要する労働集約型作業である『人間のアナログ情報主体の環境』か....
45ていくことが暗に秘められているのである。 つまり、トヨタグループでは、日本に一極集中したデザイン部門における従来のモックアップなどの人手を要する労働集約型作業である『人間のアナログ情報主体の環境』から、全世界のデザインチームによる分散パラレル型作業が可能な『デジタル情報環境』にシフトすることが不可欠かつ急務となっている。人手・ものによるアナログ情報に頼っていては、世界席巻はおろか文化や習慣に左右される各地域のカスタマの心を瞬時に捕えることはのぞめないのである。 よって、上述したTNGA の発表にあるように、これまで特別扱いされてきたデザイン部にも変化が及んでいる。デザイン部においても国際競争に対応すべく、コスト低減、開発期間の短縮はより一層厳しい状況になっている。 このように、世界の経済や上記の日本の製造業における7つの環境の非常に大きな変化によって、製造関係のプロセスのみならずデザインプロセスにおいてもCEによる設計主体の組織や仕事のやり方の大変革が余儀なくされている。そのため、世界戦略として組織改革や原価削減の断行をするうえでもデジタル情報技術のフル活用が必須となるのである。 開発期間を縮めるためにだけではなく、世界市場をにらんだ品質・コスト・納期(QCD)はもちろんのことで、さらにグローバル化、高付加価値化、高スピード化の要求はデザイン部門にも波及し、ますます厳しくなってきている。 自動車メーカー各社は、新規企画の車のデザインコンテンツを決めるのに、デザイン部門内での数多いスタッフ同図1 CCC21による:新原価低減活動1)図2 トヨタのTNGAの新組織2)