実装技術8月号2012年特別編集版

実装技術8月号2012年特別編集版 page 20/48

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24はんだ付け関連技術LED照明商品と実装技術12   はじめに 東日本大震災での福島第一原子力発電所の事故を契機に、2012 年6 月、環境省は照明工業会に対して消費電力の大きい白熱電球の製造の自粛を、そして家電....

24はんだ付け関連技術LED照明商品と実装技術12   はじめに 東日本大震災での福島第一原子力発電所の事故を契機に、2012 年6 月、環境省は照明工業会に対して消費電力の大きい白熱電球の製造の自粛を、そして家電量販店に対して販売の自粛を要請した。ここにきて、一躍脚光を浴びているのが低消費電力、長寿命などの特徴があるLED 照明であり、工場や家庭の節電対策用として急速に普及し始めている。しかしながら、白色LED を照明用として使用するためには高輝度化が必須であり、発熱量も増大する。そこで、信頼性を確保した白色LED 照明を製造するための課題・対策について紹介する。   白色LED LED(Light Emitting Diode)は最初に赤色が登場し、表示用として各方面で使用された。その後、緑色や橙色のLEDも開発された。青色のLEDが揃えば、光の3 原色が揃うため、TV 画面への応用が期待されたが、現実にはバックライトへの採用であった。 白色LEDは図1に示すように、発光素子部(封止材、蛍光体+分散媒、ボンディングワイヤ)、リードフレーム部(はんだ、リードフレーム)、ヒートシンク部(放熱板、接着剤、樹脂ケース)から構成されている。 白色LED の開発はLED の応用範囲を表示用のみでなく、照明用まで広げる画期的な成果をもたらした。LED で白色光を得る方法は図2 のように、①青色LED +黄色蛍光体、②黄緑色LED +赤色LED、③赤色LED +緑色LED +青色LED、④紫外LED +RGB 蛍光体などが考えられている。しかし、演色性や製造コストの関係で青色LED+黄色蛍光体の組み合わせを採用している。1.蛍光体 蛍光体はLED 素子の上部に分散させた状態で配置されている。青色LED チップから放射された光の一部は黄色光に変換され、パッケージより放出される光は青色光と黄色光が合成されて白色光となる。蛍光体の劣化は輝度の低下に直接影響するため、十分な耐久性が求められる。蛍光体としては酸化物、酸窒化物・窒化物、硫化物が使用されているが、LED 搭載商品が使用される環境によっては水分の影響を受け易ソルダーソリューション/ 山下 茂樹図1 LEDの断面構造図2 白色LED全体ヒートシンク部はんだ部発光素子部