実装技術5月号2012年特別編集版 page 26/40
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概要:
34掃除による人材育成で業界のオンリーワンを目指すナカヤマグループ 岐阜県恵那市に拠点を構えるナカヤマグループは、実装治具関連の製造販売を行う(株)中山理研、プリント基板の設計から生基板の製造を行う東海....
34掃除による人材育成で業界のオンリーワンを目指すナカヤマグループ 岐阜県恵那市に拠点を構えるナカヤマグループは、実装治具関連の製造販売を行う(株)中山理研、プリント基板の設計から生基板の製造を行う東海神栄電子工業(株)、花ラベル・野菜園芸包装資材などの製造と外食産業食品販売を行う(株)ナカヤマの3社で構成されている。ナカヤマグループの工場はすべて人口5 万7,000 人の恵那市にあり、13か所で製造を行っている。今回、日本実装技術振興協会高密度実装技術部会により3 社の工場取材を行った。 (株)中山理研は従業員34 人で、本社と宮城に営業所を構えている。主にメタルマスクと実装関連治具の製造と販売を行っている。 東海神栄電子工業(株)は、プリント基板の設計から製造までを行っており、従業員は120 名、本社と兵庫に営業拠点を構えている。図研CAD、CR-5000を主体に設計業務を行っており、片面プリント基板、両面基板、両面スルーホール基板、そして多層プリント基板を製造している(写真1、写真2)。以前は、片面プリント基板を月産数万平米作っていたが、コスト的に非常に厳しい状況になった時期から、主にめっき主体の両面以上の基板を製造している。市場では、ビルドアップ基板やフレキシブル基板が多く使われているが、同社が所在している中部地区は産業機器関連の需要が多く、同社では日に100 種といった少量多品種生産を行っており、貫通スルーホール、インナーバイアを使ったリジッド基板の製造をしている。工場内は、品質管理を維持するため、静電気の他、乾燥によるフィルム収縮を防ぐため、50 %での湿度管理を徹底している。 (株)ナカヤマは、化成品と食品事業を行っており、従業員は120 名で本社と愛知に営業拠点があり、花のラベルステッカ製造(写真3)や学校給食、ゴルフ場のレストラン向けに業務用の食品を卸している。 これらナカヤマグループの基本方針は、小さな企業の集合体でもオンリーワンを目指すことにある。特に重要視しているのは人材育成であり、あいさつ、掃除、履物を揃えるといった行動を主体に行っている。 同グループでは、社長が経営基本方針を出し、それに基づいて社員全員で経営計画を作成し、その経営計画に基づいて、半年、1 年というスパンで取り組みを行っている。そのため、秀観塾という1 泊2日で社員が一緒に考える場を作り、経営計画を達成している。この秀観塾は、社長から出されたナカヤマグループの方向性を元に、1日かけて、部門ごとに半期どういう目標をもってどういった取り組みをするかを話し合い、半年分の経営計画を作るものである。夕方までに計画を作成し、テーマを決めて話しあいをする。そして、食日本実装技術振興協会 高密度実装技術部会 / 太田 幸恵写真2東海神栄電子工業 基板検査の様子写真1東海神栄電子工業 基板穴あけ写真3ナカヤマ 花のラベルステッカ印刷