実装技術3月号2012年試読 page 11/26
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概要:
29透明フレキシブル基板でイノベーションするプリント配線板技術の最新動向3て、有機ELや液晶などに用いるのが特徴な透明フレキシブル基板である。今回開発した透明フレキシブル基板『SPET』とは名前が同様であるが....
29透明フレキシブル基板でイノベーションするプリント配線板技術の最新動向3て、有機ELや液晶などに用いるのが特徴な透明フレキシブル基板である。今回開発した透明フレキシブル基板『SPET』とは名前が同様であるが、ディスプレイ用途とは異なる厚膜分野での使用を目的としている。また、PET 基板も以前から存在する。このPET基板とも仕様、用途が異なる。一般的なPET 基板は、PET上に導電性のインクを印刷して形成するタイプが多い。そのため、透明フレキシブル基板『SPET』よりも導体抵抗値が高く、またリフローはんだ付け部品実装ができない。また、PET 基板の銅箔接着タイプも存在するが、透明用途を目的とした基板ではないため、おのおの別の特徴をもっている(表1)。 このように、PETと高耐熱樹脂と銅箔を張った3 層構造の透明フレキシブル基板『SPET』は、これらの透明フレキシブル基板やPET 基板とは異なる特徴があり、以下で透明フレキシブル基板『SPET』を説明する。 透明フレキシブル基板『SPET』の 特徴と特性1.高透明 透明プラスチックの内部または表面の不透明なくもり様の外観度合いを表すヘイズは6.1%である。また、全波長域での透過率は88.0%である。よって、透明フレキシブル基板『SPET』越しに景色を透かして見ても、先を見渡すことができるのが第一の特徴の高透明である。2.高耐電流・低導体抵抗 薄膜製膜や印刷で形成した導体と比較して、透明フレキシブル基板『SPET』は18μm の銅箔を採用しているため、リジッド基板と同様に電流を流すことができる。 たとえば、1A の電流が必要な場合、パターン幅2mm、導体抵抗は2mΩ/10mm 以下で、パターンに電流を流すことができ、温度上昇も極めて少ないことが第ニの特徴の高耐電流・低導体抵抗である。3.高リフローはんだ耐熱 薄膜製膜や印刷で形成した導体では不可能であったはんだ付け部品実装が可能なため、部品実装もリジッド基板と同様にマウンタとリフローはんだ実装での自動実装対応なのが第三の特徴の高リフローはんだ耐熱である。4.エコロジー 鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルの6物質の使用を制限するRoHS指令に対応しており、環境に優しいことが第四の特徴のエコである。 透明フレキシブル基板『SPET』の一般特性は表2となる。特徴の一つである高シライ電子工業(株)表2 透明フレキシブル基板の一般特性表1 類似商品分類表