実装技術2月号2012年試読 page 24/26
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概要:
48費電力を単純に加算した合計よりはずっと少ないものになります。 メモリやCPUでもいろいろな動作モードはあり、おのおのの動作モードにより消費電力が異なりますが、これらのメモリやCPUを組み込むASIC の動作モ....
48費電力を単純に加算した合計よりはずっと少ないものになります。 メモリやCPUでもいろいろな動作モードはあり、おのおのの動作モードにより消費電力が異なりますが、これらのメモリやCPUを組み込むASIC の動作モードはさらに複雑です。 ASICではすべての機能回路ブロックが同時に同じ稼働率で動いているわけではありません。たとえばスマートフォンで使うASICが図6 のブロック構造になっているとします。このASICは、待ち受け時には受信部だけが動いています。通話を受けると、着信を知らせるブザーやバイブレータのオーディオドライバが稼動します。その後、ディスプレイがONになり、発信者を表示します。 通話状態になると、送信回路と受信回路、信号変換回路のほか、ディスプレイ回路、オーディオ回路がONになります。カメラモードでは、カメラI / Fが動作します。 動画の送受信では画像変換回路が動作します。インタネットアクセスでは受信回路とCPU、ゲームやアプリ実行ではCPU の負荷が大きくなります(図7)。 ASICの消費電力低減では各モードに応じて動作していない回路ブロックの消費電力を極限まで削減します。この削減には、クロックを遅くして、動作を遅くする、電源電圧を落として、動作を遅くしたり、待機モードにしたりする、電源を落として停止状態にする、などの方法があります。 これらの制御は、IPごとに行われますが、IP の設計によって、電源をどこまで低下できるのか、1つのIPだけの電源を落とすことができるのか、IP 間の接続で、接続されているIP の電源が落ちたり、電圧が低下したりしても良いのかなど、多くの場合があります。 さらに、各IPはおのおの異なる会社が設計していますから、IP間の接続に対してIPが電源電圧を低下させたり、落としたりした場合の動作や、他のIPに対する影響がデータとして開示されている必要があります。これらの情報の共通化や設前田真一の最新実装技術 あれこれ塾図7 機器の動作モードによってブロックの稼働率は異なる図8 コンカレントエンジニアリング図9 協調設計(コラボレーション)図6 ASIC の例