実装技術2月号2012年試読 page 10/26
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26電子回路世界大会&TPCA Show 2011取材レポート 2011年11月9日(水)?11日(金)の3日間、台湾・台北にて、第12 回電子回路世界大会(ECWC 12 = ElectronicCircuits World Convention 12)とTPCA Show 2011が開催....
26電子回路世界大会&TPCA Show 2011取材レポート 2011年11月9日(水)?11日(金)の3日間、台湾・台北にて、第12 回電子回路世界大会(ECWC 12 = ElectronicCircuits World Convention 12)とTPCA Show 2011が開催されたので、海外特別取材班は、韓国のKPCAShowに続き、訪問して取材を試みた。 TPCA Showは毎年、10 月に開催されているが、今回は電子回路世界大会に併設したため11 月の開催となった。開催場所は、従来は台北101に近い台北貿易センターから台北南港国際展示場において開催された。 海外特別取材班は2008 年にこの台北南港国際展覧場に訪問したことがあるが、当時は地下鉄もなく不便であったが、今回は地下鉄も延伸し、便利になっていた。1. 第12回電子回路世界大会(ECWC12) まず最初に第12 回電子回路世界大会(ECWC12)について紹介しよう。この電子回路世界大会は、3 年に一度、場所を変えて、世界電子回路業界団体協議会(WECC=World ElectronicCircuits Council)の加盟団体( 米国IPC、欧州EIPC、日本JPCA、韓国KPCA、台湾TPCA、中国CPCA、香港HKPCA、インドIPCAの8団体で構成)が主催し、毎回、ホスト国を決めて、組織して開催されている。前回は2008 年に中国・上海で開催され、連続してアジアでの開催となった。ものづくりの中心がアジアになった証かもしれない。 ECWC の開催の目的は、電子回路産業における最新技術のみならずマネジメントに関する論文発表が実施され、各国および各地域の電子回路産業の技術者のみならず経営者も参加し、さらに、学会関係者のアカデミックな討議もできるような場とすることである。ECWC の前身であるPCWC( = Printed Circuits WorldConvention)が英国で1978 年に第1 回として開催され、1999 年以降、ECWCとして開催されている。 今回のECWC12は、台湾のTPCAがホスト団体として、TPCA Show2011と併催され、総計161 件(投稿論文数のトップ5は、台湾:79 件、中国:35 件、アメリカ:14 件、日本:11 件、韓国:8 件、である)の論文が投稿され、また4 件の基調講演を含めて106 件(口頭発表:66 件、ポスター発表:40 件)の論文発表が行われ、ホスト団体によると3日間の聴講者は合計988名にもなったという(写真1)。 台湾では多くの論文を集めるために、企業のみならず研究機関や大学などにも広く声をかけたようで、学生の論文発表が多くあった点が特徴であった。37 件(口頭発表:23 件、ポスター発表:14 件)もの学生による発表があり、台湾の電子回路産業を担っていく若い研究者たちの、将来の企業での実装技術者となる登竜門ともいえる活躍であった(写真2)。 大会開催前の11月8日には希望者に対して工場見学も実施された。大会の最終日(11月11日)の午後の閉会式では、ECWC12 の最優秀論文が発表され、(株)フジクラの上田啓貴氏、国立台湾大学の余人睿氏をはじめ5名が受賞し、表彰が行われた。また表彰式では、第1 回の世界大会から今回まですべての大会に参加し、世界大会の運営委員として活躍されたIPC のDieter Bergman 氏 (80 歳)に特別表彰が授与された(写真3)。 今回のECWC12の開催にあたっての、ホスト国の台湾について、筆者は、多くの協力の下で成功を収めていたという印象を受けた。海外の参加者から多く寄せられていた“Well Done”というコメントも、それを表しているといえ海外特別取材班写真1 ECWCの開会式写真2 セッション風景(発表後に熱心に発表者に対して質問する台湾の学生達)